初めて決断した話
3月。
大学3年生として迎える最後の一か月。
でも、そのたった1か月でこれからの人生が大きく変わる。
周りの同級生は、みな同じような髪型、違いのないスーツを着ている。
そう、僕たちは就職活動始めるのだ。一生懸命勉強し成績の良かったあの子も、大学に入った途端、ギャンブルにハマり全く学校に姿を見せなかった彼も、同じ、就職活動を始めるのだ。
でも僕は悩んでいた。将来やりたいことなんて持っちゃいない。
去年就活を終えた先輩はいう「やりたいことがなくても就活をしているうちに見つかる。」
ほんとうにそうだろうか。
僕にはわからない。でも周りは就活に向けてどんどん動いている。僕も遅れまいと、就活情報誌を読み漁り、形だけの就職活動を始める。
でも身が入らない。。。
身が入っていないESや志望書は当然のように落とされる。
日に日に悩みは大きくなっていた。
「本当にやりたいことって何だろう。」
高校時代、センター試験の結果で入れるということで今の大学に入った。
親が進めるから、先生が背中を押すから。
「この大学に行きたいんだ。」
そんな考えはなかった。
思えば今までの人生、自分で何かを決めたことは無かった。
地方の田舎から出てきた僕は、何をするにしても周りの反応を伺い、歩調を合わせてきた。
「歩調からずれた者には輝かしい未来は待っていない。」
そんな考えを根底に持っていた。
歩調からずれないためにも、きちんと輝くレールに乗るためにも、周りに合わせて就職活動をしなければいけない。。。
本当は自分でも気づいていた。
今までの自分を変えたいのだ。
今まであと一歩の勇気が出なかった。
でも今回は違う。
もう僕を導いてくれる親・先生はいない。
自分自身で進む道を決めなくてはいけないのだ。
僕は決断した。
「一年間、大学を休学して、本当に自分のやりたいことを探す。」
後悔はしていない。
今まではどこか他の人に責任をなすりつけていた。
そんな人生はもう終わりだ。
これからは自分で決める。
自分の人生、責任は自分でとるものだ。
Sponsored by イーアイデム